【江州音頭は物語】

🍵

本日は
音楽レクではなく
江州音頭の話題を少し。^ ^

江州音頭という世界に飛び込んで
当然まだまだ未熟者ながら
次なる
棚音頭の稽古がはじまりました。
🙏

まず一番初めに頂いた演題の紹介から。

「近江めぐり」は
夫が一番初めに習った音頭で
師匠の音頭で「江州音頭体操」としても行うことが多く、馴染みのある方も多く
いらっしゃると思います。
題名の通り、歌詞の中で近江の名所を一巡りする人気のある音頭です。
そして
私が初めに正式に習ったのは
棚音頭「遊女友君」でした。

この音頭は昨年夏の棚音頭での
デビュー曲(音頭)となりました。☺️

はじめて棚に上がる緊張感と会場と一体になる喜びは一生忘れません。

音楽レクの時とは、ちょっと違います^ ^
ですが、喜んでいただけた時の気持ちは一緒かな。

盆踊りや催しで行われるのが「棚音頭」。

棚音頭は一席十数分ある長丁場。
お祭りの盆踊りが行われるスペースの
真ん中に立てられる
櫓(やぐら)の上で複数人の音頭取りが次々と音頭を取り、やぐらの周りを踊り子さんやお客様が踊りの輪をつくります。

この櫓、催しの会場で手配して下さる事もありますが、地元の会場では
一門のメンバーで運搬、設置、撤去を全て行う事も多く、それらも含めて音頭の活動となっていることが多いのが現状です。ただでさえ重労働なのですが特にこの夏は酷暑だった為、本当に大変な作業でした。
男性陣が主に行っていますが、危険も伴います。本当に頭が下がる思いです。

音頭取りが音頭の最後に「〽︎おーあと交代コレつかまつる〜」と入れて次の音頭取りに途切れなく繋いで行きます。
 音頭の歌詞は数多く、私の入門している真鍮家には古くから伝わるとても沢山の音頭があります。歴史上の人物や有名な物語も多く描かれ様々なストーリーを楽しむことが出来ることも醍醐味のひとつです。

近年では師匠である三代目真鍮家文好が地元の社寺や地域と協力し、数々の音頭を生み出しており、様々な地元の催しに参加しております。

「遊女友君」は
生まれて初めての棚音頭で記念の音頭となりました。
稽古ではとにかく師匠から独特の節回しをひとつ、ひとつ丁寧に習います。細かな部分が家元や師匠ごとにもそれぞれ微妙な特徴があり、他の伝統芸能と同様で奥が深いところ。
ひとつひとつ大切に継承に貢献できるよう、精進して参ります。

〽︎ここはそじゃない
そここうやって〜♪

と500万回位(感覚的に 笑)
習って、言われての繰り返し。
精進、精進です。
何事も一緒ですね✨
ピアノなどのレッスンと同様、一小節、一音一音丁寧にご指導頂いています。
まだまだ未熟なのは、私の力量不足ですが、出来た時からの気持ちは格別です。積み重ね、精進して参ります。😅


 少しそれますが、多方面で様々なジャンルの🎸江州音頭がされていることは、多世代の方々が興味を持ち楽しんでいただける場所となり素敵だな、と私は思います❣️

私自身は師匠の音頭を伝承していきたい、且つ様々な形で楽しむ機会も大切に続けて行きたい。そんな思いです。


話は戻りますが
「遊女友君」はこんな物語です。
時は平安時代。源義仲(木曽義仲)が愛した女性、山吹御前。戦を逃れて辿り着いた室津の街で遊女となり、仲間から妬まれるほどの売れっ子になるも…悲しい結末の哀れ波乱の物語となっています。
気持ちは友君になりきって音頭を取ります。

それから
座敷音頭「恋の牡丹」。
「座敷音頭」はひとりで全ての登場人物を演じます。約30分〜40分程の語りです。それが難しくもとてもやり甲斐を感じています。今回の「恋のぼたん」は少し短め20分程です。
セリフ、語り、節。様々な役に成り切り、怒り、悲しみ、喜び、欲や嫉妬…様々な人間の感情を表現し、人間模様を演じながら物語が作り上げられて行きます。観る側としても演じる側としても様々な人の気持ちや思いに触れ、多くの気付きを得る事ができます。

 あらすじは、田舎から出て来た子連れで腕は良いがなかなか江戸では認められない木彫り職人うの吉。ひとり息子の勘吉の為に丹精込めて作ったぼたんの帯留めを売りに行きますが、素晴らしい作品にもかかわらず馬鹿にされ、二束三文で買い取られてしまいます。
そんなうの吉とご近所付き合いの鳶頭の弥蔵と、その娘で男嫌いの気量良し、小唄の師匠をしているおすみとの恋…そして日光山東照宮大権殿の大改修の木彫り職人に大抜擢されるも因縁の仲間があらわれ…出世物語はいかに…と言う内容です。

来年度のお披露目となります。😊
難しいながらも役になりきり楽しんで演じたいと思います。

そして…棚音頭の次の演題も決まり稽古が始まりました。
「悲恋信太の葛の葉物語」。
時は室町時代、陰陽師/天文学者の安倍晴明の母である白狐の葛の葉と、父阿部安菜の伝説です。
…またまた新しい世界感に
ワクワクしながら稽古に励みたいと思います。

江州音頭の魅力を
少しでも
ひとりでも多くの方につたわるといいな、興味を持っていただけたらいいなという思いから3つの音頭の物語をほんの少し紹介しました。

今日もまた
師匠や兄姉弟子さんから
ここはそじゃない、そここうやって…〽︎
精進させていただきます♪
☺️

〽︎
拙き節も顧みず
真鍮家ゆずりの一曲を
これより読み上げたてまつる〜

どこかで江州音頭が聴こえてきた際には、踊りと共に
様々な歴史や人間模様が描かれる
内容も一緒に楽しんでいただけたらなあ、と思います。

様々な流派ごとの本当に様々な歌詞や節。

学べば学ぶ程
奥が深くて面白く
どんどん魅せられ、
好きになっていく。
私自身の人生を育んでくれる
「江州音頭」。

近江の国が生み出した
まさに人生の応援歌。

近江の国を作り上げ、
守ってこられた人々の、
近江商人さながらの
心意気や厳しさ、
強さや優しさを
「江州音頭」を通し
日々沢山いただいています。

感謝の気持ちを込めて
共にこれからも精進しつつ
貢献して参りますので
よろしくお願いいたします。


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